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個別記事の管理2016-02-25 (Thu)
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「探偵さん、現場検証はまたするのかしら?」
「この調子だとするかも……」
「じゃあそこに、エステル・スタンリーの髪の毛を一本、落としてちょうだい。」
いつ頂戴したのか、袋に入った茶色の長い髪をイオンは取り出した。
「そして発見するのよ。もしくはあの二人のどちらかに見つけさせるの。これならきっと、エステルの方に目がいくと思うわ。」
「わぁー……イオンちゃんえげつない……」
「策士だな!」
ミリアルはぽかんとし、キャロルは感心していた。
「褒めたって何も出ないわよ。―――こうでもしないと、いつまでたってもあの刑事達は私たちを疑い続けるわ。面倒なことを避けるためよ。」
「ちょっと可哀想な気もするなぁ。ねぇ、何であの夫妻は殺しなんてしなきゃいけなかったんだろう?」
ソフィアは納得がいかないようだった。
彼女の質問に答える者はいない。
そんなものこっちが知りたいと、言わんばかりのひ表情だ。
「あの夫妻が犯人だと思いたくないんだな?あぁ、ソフィア。君は何て優しいんだ。俺と一緒に理由を考えてみようじゃないか。」
熱い視線を送るキャロルの後ろから、リンはもう一度編みもの棒で引っぱたいた。
痛みに負けじと、涙目になりながらもキャロルは続ける。
「あの夫婦が凄腕の殺し屋ではない、ごく普通の一般人とするなら。相手のことを殺したいくらい憎いと思っているだろう。つまり、夫妻はケアリー・クックに恨みを抱いていた。それはなぜだろうか?理由は色々考えられる。」
ソフィアは首をかしげる。
「何か嫌なことをされたってこと……?」
「そうだ。これはあくまで俺の憶測に過ぎないが……俺はある話を聞いて、おかしいなと感じたよ。」
「……まさか……」
何かに気がついたイオンが、シャルロットの方を見る。
彼には何のことかわからずに、不思議そうにしている。
「探偵さん。スタンリー夫人は泣きだしたと言っていたな。」
「あ、ああ……。亡くなった娘さんのことで……」
シャルロットはガクガクと頷く。
「俺の推測はこうだ!その亡くなった娘さんが関係しているのではなかろうか!」
「え!?」と、驚くソフィア。
「あ~なるほど。」と、ミリアルは頷いている。
「ちょ……待て待て!」
しかし、シャルロットは慌てる。
「それはない!ないない!」
「む。なぜだ。」
「娘さんは自殺したんだ。殺されたなんて、言っていなかった。」
「甘いわね。」
そこへ、イオンが口を挟む。
「それは本当に自殺なのかしら。自殺に見せかけた、他殺……という可能性もあるんじゃないのかしら。」
「警察は自殺としているが、夫妻が独自に調査して、ケアリー・クックにたどり着いたということだな。十分にあり得る。」
二人の考えを聞いて、シャルロットはぽかんとする。
「あの身なりを見ていればわかるわ。あの夫妻、そこそこいい暮らしをしているはずよ。何か、大きなところに娘を殺されるようなことをしたのかもね……?」
「ケアリー・クックはそこに雇われていると、考えた方がよさそうだな。」
「それが動機か……!?本当に自殺かもしれないってぇのに、いくら何でもそれは……」
「本当かどうかは、あなたが調べればいいじゃない。」
イオンの素っ気ないその言葉に、シャルロットは口を閉じた。
「明日、現場で夫人の髪を発見。夫妻を聴取。追い詰めて吐かせるのよ。」
目の前まで迫ってきたイオンに、シャルロットは思わず敬礼をした。


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