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個別記事の管理2016-11-25 (Fri)
2話

何だ? 今のは。
とても、今目の前にいるやつが放った台詞とは思えない。
俺はキョロキョロするが、声の主は見当たらない。
気のせいか……?
「同級生と鉢合わせってどういうことだよ! さっさとズラかるぞ! ややこしくなる前にっ……ふがっ!?」
気のせいじゃなかった!
どこから聞こえるんだ!?
「ふがふがふがふご!」
ふがふが聞こえる声を頼りに出所を追っていると、目の前のやつが何やらしゃがんでいるのが目に入った。
見ると、黒い物体の口を塞いでいるではないか。
その黒い物体というのが。
「……猫?」
いやいやいやいや。
確かに「にゃー」と、最初に聞こえたが、後は人間の言葉だったぞ?
この黒い猫が……
「はあぁぁぁっ!? 猫が喋ったァァァ!?」
叫ぶ俺を見て、さすがのやつも「しまった」という顔をした。
「猫が喋った? 頭がおかしいのか、お前は。なぁ?」
「に、にゃあ~」
「今更にゃーっつったって遅いわ。」
話しかけている時点でアウトだっつーの。
「お前はあれか? 例の怪盗とやらなのか?」
「おい、何だこのヤンキー。冷静に直球で聞いてきたぞ」
「ヤンキー言うな、猫」
つーかこの猫、諦めて普通に喋ってるし。
「それで? 質問の答えは」
「ノーコメントだ」
間髪を容れずにやつは答えた。
挑発的な笑みを浮かべて。
こいつ……こんなやつだったのか?
いつも教室の一番隅の席に、一人でポツンと座っており、誰とも話さないし誰も話しかけようとしない。
何となくいつもうつむき加減で、眼鏡をかけているせいか余計表情などもわかりづらい。
だが、今目の前にいるのは、眼鏡もかけておらずその表情はむしろ生き生きしている。
まるで別人のようだ。
そんなやつが。
なぜ怪盗なんて。
「ノーコメントっつったって、この状況どうすんだよ。クラスメイトに正体知られちまったんだぞ」
「おい、ヤンキー。なぜそんなに冷静にいられるんだよ」
猫がうるさいが、スルーする。
「認めたくないならそれでいいけどよ。そんなことよりさ。教えてくれよ」
俺は正体云々や、怪盗をやっている理由よりも。
「何でお前、偽物ばっか盗むの?」
巷で噂の怪盗。
現代にそんな小説や映画の世界みたいなものが存在していることよりも、そいつが盗む物に皆注目していた。

そう。

俺が今、やつに問いただしたように。

噂の怪盗は、偽物ばかりを盗むのだ。



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Theme : 自作小説 * Genre : 小説・文学 * Category : 黒猫は今日も偽物を喰らう
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