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個別記事の管理2017-01-02 (Mon)
advance14

お兄さん達の声が聞こえてくる。
「シモンズさん。我々はあなたを脅迫している人物を早急に逮捕すべく、全力で動いております。心当たりのある人物がいらっしゃるというならば、ぜひ教えていただきたいのです」
女刑事さんの言葉に対し、エドガー・シモンズは大きなため息をついた。
「刑事さん……何度も申し上げております通り、私には敵が多くいます。その中で見当をつけろと言ったって……」
「じゃあ、その敵とやらを全てリスト化してください。面倒ならここで口頭にてお願いします。この私が全て記憶致しますので」
お兄さんがとんでもないことを言い出した。
きっと彼は笑顔なのだろう。
顔を見ずともわかる。
「何を無茶なことを……」
「自分の命がかかっているというのに、無茶でも何でもないですよ、こんなの。シモンズさん、あなた、悠長に構えすぎではありませんか?」
お兄さんは、イーサンが言ったことと同じようなことを本人に指摘した。
「確かにこの殺害予告を見れば、誰かのイタズラだと思いかねない。しかしよく考えてみてください。あなたのもとに届いた予告状はどこにありましたか?」
「どこって……この、私のデスクですが」
シモンズが答えると、お兄さんは「おかしいと思いませんか」と、更に尋ねた。
「郵便物に紛れていたわけでもなく、あなたのデスクにあった、聞けば、ここを出入りできる秘書の方やボディーガードも知らなかったと言う。つまり。ここのセキュリティを突破し、あなたの書斎まで何者かが侵入したということだ。何が言いたいかおわかりですか?」
これは、プロの犯行――。
並大抵の人間では不可能だ。
あたしたちのような、特殊な人間でないと。
「怪人ストレイキャット……実にふざけた名だ。イタズラだと思いたくなる気持ちもよーくわかります。だが、今の私の話を聞いて、少しは改めていただけたでしょうか」
シモンズは何も言わない。
こんなとき、その人の表情が見られないのは残念だ。
「というわけで、あなたが怪しいと思う人物を片っ端から教えてください。大丈夫です。今からでも十分間に合います」
「……わかりました……」
彼がお兄さんの要求に応じたときだった。
パリン! と、ガラスが割れるような音がした。
あたしとイーサンは、反射的に扉を開け、中に入った。
腰を抜かしているシモンズが目に入ってきたのと同時に、何やら焦げ臭い匂いがした。
「消化器を!」
お兄さんの鋭い声が飛んできて、イーサンがすぐさま部屋の隅にあった消化器を手にした。
床に敷かれたカーペットが燃えている。
「どけ!」
一生懸命クッションで炎を消そうとしていた女刑事さんにイーサンがそう言い放ち、彼女が動いたのを見計らって消化器を使った。
火はすぐに沈下した。
大事にならなくてよかったけど……
「おい! 今、南方向に怪しい連中が逃げて行った! すぐに追え!」
お兄さんは割れた窓の外を見ながら、無線機に向かって叫んでいた。
警察じゃどうせ犯人を逃がしてしまう。
あたしはすぐに別の窓を開け、ここが何階だか知らないけど目の前の木にしがみついた。
南方向って言っていたよね。
お兄さんの言葉を思い出しながら、あたしはターザンの如く木から木へと飛び移って南を目指した。
『ボルシチ! 一人では危険だ!』
イオンから渡されていたイヤリング型無線機から、イーサンの声がした。
「大丈夫! 正体がわかるまで戦闘には持ち込まない!」
『ソフィア、今の様子は全て監視カメラで見ていた。ブロッサムも向かわせる。一緒に追ってくれ。イーサン、君はその場に残るんだ』
続いてノアの指示が入ってくる。
了解!
と、あたしは返事をして追跡を続けた。
それにしても、何でこんな森の中みたいなんだ……?
てっきりランドの敷地内だと思っていたけれど、これってまさか。
ランドから出てしまっている?
「ソフィア様! こっち!」
考え事をしている途中で、ブロッサムの声が聞こえて我に返った。
声のする方へ進行方向を変えると、彼の姿が見えた。
合流し、彼の後に続いてまた木から木へと飛び移っていく。
「ブロッサム、どういうこと? あたしたちは今、礼の怪人とやらを追いかけているの?」
「俺にはさっぱりだけど、ノア様曰く違うみたい!でも、ノア様の命令で捕まえなきゃいけないから……あ!」
ブロッサムは太めの木の枝の上で立ち止まった。
あたしも別の木の上で止まる。
明かりがゆらゆらと、草木の間から揺れ動いているのが目に入ってきた。
しかも明かりというのは、懐中電灯とかではなくて松明のようなものだ。
さらに見えたのは、複数の人の姿。
それもかなり妙で、人間であることは間違いないがみんなお面をつけており、衣服も藁のようなものを身に纏っていた。
「何……あれ……」
あたしは唖然としてしまった。
「わかんない! だけど、捕まえるの手伝ってよ、ソフィア様!」
ブロッサムは生き生きとした表情で、縄を取り出した。


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