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個別記事の管理2017-01-07 (Sat)


翌日、ボーッとする頭で私は学校へ向かった。
昨日の先輩の言ったことが、まだ頭に残っていたせいかもしれない。
あまり眠れなかった。
「おはよう。愛花」
靴を履き替えていると、浮かない顔の実梨が声をかけてきた。
……そうだ。
昨日の真奈美のこともあるんだった。
「私、ずっと昨日のことが気になってて……」
「そうだね……」
こちらの犯人も突き止めなければいけない。
でも……どうやって……
「真奈美は大丈夫だって言うけれど、私は大丈夫じゃないんだよね……。理由はどうであれ、イジメは絶対に許せない」
「うん。わかるよ。こんなの卑怯だもん」
話しながら、私たちは教室へ向かう。
一年生の教室があるフロアまで到達したとき、何だかみんながざわついている感じがした。
実梨も気づいたようで、首を傾げている。
原因は、すぐにわかった。
私たちのクラスの教室の目に、人だかりが出来ていた。
みんな中を覗き込もうと、必死になっている。
私と実梨は顔を見合わせてから、人を掻き分けながら教室の中に入った。
みんなが何に目をひかれていたのかは、一目瞭然だった。
ある机の上に、お供えをするかのように、花瓶に花が生けられていたからだ。
その机というのが。
「ふざけんなよっ……次は愛花かよ!?」
実梨が声を荒げる。
そう、私の机だった。
しかも机には「死ね」「バカ」「男好き」「学校来るな」等……罵詈雑言が書かれていた。
ショックだったけれど、私はとある言葉だけが引っかかっていた。
「こんな卑怯なことしやがって……! おい、誰だよ!? どうせこの中にいるんだろ!?」
この間補習で仲良くなった城山君も出てきて、吠える。
「そうよ、卑怯だわ! 私たちが何をしたって言うの!?」
後から登校してきた真奈美もこの騒ぎを見て、今にも泣きだしそうな顔で叫んだ。
「何なの……男子に庇ってもらってさ」
「しょうがないよ。だって男好きなんだし」
ふと、そんな声が聞こえてきた。
え……?
「誰だよ、今の!」
実梨にも聞こえていたようで、教室を見渡したが、みんな口をつぐんでしまった。
今のは一体……
「私の友だちにこんなことしてっ……絶対に許さねぇからな!」
実梨が脅すようにそう叫んだとき、予鈴が鳴り響いた。
「実梨、もういいよ……授業が始まっちゃうし……」
先生が来る前にこれを片付けなければいけない。
人々の視線が集まる中、私は急いで花瓶を片付け、落書きを消すのだった。

その日一日は、友人達との会話もあまり弾まなかった。
というのも、追い打ちをかけるように実梨も被害に遭ったからだ。
体育のとき、彼女の体育館シューズが行方不明になるという事態が発生した。
別のクラスの子から借りてその場はしのいだけれど、後でゴミ箱に捨てられていたのを発見した。
実梨はもう、怒る気力も無くしてしまったようだった。
そんなふうに、鬱々としたまま時間は流れ、一日の授業は終わった。
ほとんど、二人とは口をきいていない。
というか、避けられているような気がした。
実梨と真奈美は普通に言葉を交わしていたが、私が輪に入ると会話がなくなる。
なぜ?
理由がわからず、悲しい気持ちでいることしかできなかったけれど、これらの一連の出来事は全て私に原因があるのでは、ということに気がついた。
昨日、みつき君に言われた、外部進学者で普通科の人への嫌がらせ。
まさに私のことだ。
二人は普通科だけれど、内部からの進学だ。
本当の標的は、私。
「どうした。やけに静かだな」
名探偵同好会の部室で、ボーッと椅子に座っていると、そんなふうに先輩に言われた。
「先輩、8組ってイジメとか多かったりするんですか」
なので、二年生である彼に尋ねてみた。
「外部だの内部だの、普通科だの特進だのってことか?」
そう聞かれて確信した。
やっぱりあるんだ。
「確かに俺が一年のときもチラホラいたな。俺も8組だったし……。バカバカしいとは思うが、内部進学で特進のやつは柔軟性に欠けるな。お前も8組か?」
私は頷いた。
「本当、バカみたいだと思ったから、テストで学年1位を取って、特進のやつらを黙らせてやったよ。内部進学とはいえ、俺は普通科だしな」
ハッハッハ。と、笑う先輩。
私は笑えない。
勉強が出来る人のやることは、嫌味でしかない。
特にこの人の場合は。
「どうしてそんなことを聞く。クラスでイジメがあるのか?」
「いや……別に……あ、先輩。それ、何ですか?」
白々しいとは思ったが、話をそらすために私は先輩が持っていた一枚の紙を指さした。
「これか? 女子バド部の部員名簿」
「私にも見せてください!」
この中に犯人がいるかもしれないってことね。
受け取って目を通したが、男子とは違って人数が多く、中学生の部員はいなかった。
「今の一年が中学のときは高等部と合同で練習していたみたいだが、人数が増えたので今年から別々になったそうだ」
なるほどね。
バドミントンをする人って増えてきているもんね……
「それにしても人数が多いから、ここからまた絞るとなると時間がかかるな……」
「……」
「……おい、聞いてんのか?」
「え!? あ、すみません。聞いてなかったです」
険しい顔をする先輩に私は謝り倒した。
内部進学で、特進コース。
引っかかるものが、一つだけあった。


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