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個別記事の管理2017-03-08 (Wed)
オープニング

ラムネはじっと、沈んでいく太陽を見つめていた。
朝見た海は青色だったのに、今はオレンジ色に輝いている。。
「まさか、これが四つの海のうちの一つか!?」
そして、彼は唐突に叫びだした。
「何をバカなことを言っているんだい。そんなわけあるもんか」
彼の傍をうろちょろしている、虫のような何かが言った。
嘘つき悪魔のクイニーである。
「これは普通の海だよ。アンタがお望みの海はだな……うん。ここからなら緑の海が一番近いはずだ」
「そうか!」
もちろん、嘘である。
クイニーの性分を知っておきながらも、信じてしまうラムネであった。
「それにしてもアンタ、傷らだけだね。まだ治らないのかい?」
「ん? あ! そうだ! キャラメルに薬をもらったんだった!」
「キャラメル?」
首を傾げるクイニーをよそに、ラムネはポケットから小さな塗り薬を取り出した。
蓋を開け、腕の擦り傷に塗ってみる。
「おおっ!?」
二人は驚きの声をあげた。
傷があっという間に消えてしまったからだ。
「す、すげー! 何だ、この薬!?」
「も、もしかして魔法なんじゃないのか……!? ビックリしたよ」
ラムネは次々に傷のある部分に薬を塗っていく。
「おいおい、本当に大丈夫なのかよ、その薬」
そこへ、一人のキャスケットを被った少年がやって来た。
「何言ってんだ、セムラ! これすげー効くんだぞ!」
「……」
彼は何か言いたげにラムネを見つめる。
「あいつすげぇやつなんだな! 魔法使いって言ってたし!」
「さっきから誰のことを言っているんだい?」
「キャラメルのことだよ! 俺を助けてくれた魔法使い! いいやつなんだ!」
へぇ。と、声をあげるクイニーに対し、セムラは「けっ!」と、悪態をついた。
「なんだい。アンタはずいぶんお気に召さないようだねぇ」
セムラの様子に気がついたクイニーは、言った。
「当たりめーだよ。いいやつなわけあるか」
「どういうことさ? ラムネの言っていることと矛盾するじゃあないか」
クイニーは腕を組み、首を傾げる。
「何でそんなこと言うんだよ!? セムラはあいつの何を知っているっていうんだ!」
怒るラムネに対し、セムラはそっぽ向くだけで何も言わなかった。
「おやおや。いきなり険悪な雰囲気かい。困ったもんだねぇ」
クイニーはその小さな眉をひそめるのだった。
そのとき、ぼーっと、船の汽笛が鳴り響いた。


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